認識の違い①
東洋医学と西洋医学を勉強していく中で僕自身が感じた事、
そして非常にわかりにく点や興味深い点などを
週に1度だけ(曜日は不定です。)解説していくコーナー。
本日はシリーズ第1弾「認識の違い」というお題で、
《西洋薬と漢方薬の使う時の条件が違う理由》
について深く考えていきたいと思います。
まず現代の西洋薬が作らた時代を、
【”数値化された基準”で決定される薬物治療の時代】
漢方薬が作られた時代を、
【”体のサインが基準”で決定される薬物治療の時代】
という切り口から話をすすめましょう。
今日は、西洋薬が作らた近代のお話です。
現代医学の用いられる西洋薬の判断基準となる用法・用量。
これは『母集団解析』という確率論で決まっています。
具体例で考えてみると・・・
1,000人の人を集めて、ある咳止め薬によってどの用法・用量で咳が止まるか、
という実験を行ったとします。
そのうち3gを1日3回に分けて飲んだ人が980人が咳がとまった。
という結果が得られたとします。そうすると、
咳に対してこの薬はこの用法用量で98%の効果があった、
という事を示しています。
なので、
”この薬は3gを1日3回に分けて服用する事”が
確率的に最も適当である用法・用量だ!!
という事が決定されるのです。
(実際にはもっと複雑な実験をおこいますが、今回は説明なので簡易的に示しております)
ここで最も重要なポイントは、
”実験結果を基に確率論にて考察して、用法・用量が数字に置き換えられた”
という所にあるんだと僕は考えています。
数字におきかえることで、誰にでも手軽に使えるように、
現代人に分かりやすいように示してあるのが現代西洋医学の特徴です。
そうなんです!!
”現代人に対してわかりやすく示しているのです”
現代、近代の人はコンピューターが身近に存在していて、
数値化・データ化、そしてそれの分析化の流れが普通になってきていますね。
決してこの流れが悪いと言っているわけではないのです。
我々はそういう常識の中で生きているので
”数値化する=分かりやすい”という意識が備わっている事が多いです。
現代人は、この認識が頭の片隅に染み付いている事が多いです。
もう一度言いますがこの感覚に、良いも悪いもない。
整理すると、
現代の西洋薬が作らた時代。
つまり西洋医学の薬物療法は、
きちん数字に置き換えて、
誰にでもわかるように、
【”数値化された基準”で決定される薬物治療の時代】
である。
僕らの脳の中には、
”数値化する=分かりやすい”
という認識が備わっている事が多い。
という事を理解した上で今日はここまで。
次回は、漢方薬が作られた時代を、
について考えましょう。では、また約1週間後に。